日帰り手術

日帰り手術 Day Surgery

当院では皮膚に発生した腫瘍(できもの)などに対し、局所麻酔による日帰り手術を行っております。

出血が少なく周囲の皮膚組織への負担も抑えられるラジオ波メスを使った手術や、小さい傷で粉瘤の切除ができるくり抜き法も積極的におこなっています。

皮膚のできものでお悩みの方はお気軽にご相談ください。

※ 手術担当医による診察が毎週土曜日にありますので、手術をご希望の方は土曜日に《当日診察の順番待ち》より受診していただくとスムーズです。

手術の方法について

当院では主に下記の方法で手術を行っています

  • 切除縫縮術
  • くりぬき法
  • ラジオ波メスによる焼灼法
  • 陥入爪手術
  • 皮膚切開術

切除縫縮術について

粉瘤・ほくろなどを切除する一般的な術式です。

メスを用いて紡錘形に皮膚を切開し、できものを取ったあとに傷を糸で縫い合わせます。

傷は通常1本の線状のものになります。傷跡がなるべく目立ちにくくなるように、術後2-3ヵ月程度は医療用のテープで保護していただくことをお勧めしています。

〈粉瘤の場合の手術イメージ〉

くりぬき法について

主に小さめの粉瘤にお勧めの術式です。

トレパンと呼ばれる筒状のメスを用いて、小さな丸い穴をあけてできものをとります。

通常、術後の傷跡は数mm程度と目立ちにくく、身体の負担や術後出血などのリスクも少ない方法です。整容面を考えて傷を縫わない場合もあります。

大きな粉瘤や過去に炎症を起こして癒着があるものなどでは再発のリスクがやや高くなります。

〈粉瘤の場合の手術イメージ〉

ラジオ波メスによる焼灼法について

ラジオ波メスとは、高周波を用いた手術用の医療機器です。

組織を切る効果と止血する効果を併せ持ち、周囲の組織へのダメージを抑えながら短時間での手術が可能です。

通常のメスで切る場合と異なり、この方法では表面から病変を少しずつ削り取っていきます。通常、術後の傷は病変より一回り大きい程度の擦り傷のようなものになります。

顔の小さいほくろや年齢性のイボなどで、メスの傷跡を残したくない場合にお勧めの治療です。

※ラジオ波メスによる焼灼法は基本的に保険適応外となります

手術の流れ

0:WEB問診表の記入

来院前にWEB問診票の記入をお願いいたします。できるだけ詳しく記入していただくことで手術適応の判断や適切な手術方法の選択がスムーズになります。

特に粉瘤などで炎症を起こしたことの有無や、以前に治療したものが再発したなどがある場合はその旨をご記載ください。

血液さらさらのお薬を内服中の方や、アレルギー等がある場合もこちらにご記入ください。

1:初診日

問診表の記載内容を確認し診察を行い、腫瘍の性状や経過からできものが良性か悪性か、手術が必要かどうかを判断します。

手術をする方針となった場合、術前血液検査を行い、手術についての注意事項をご説明します。
手術日時の調整を行い、受付で手術日のご予約を承ります。

※部位や大きさなどにより、手術担当医の診察日に再度受診していただき、総合病院・大学病院への紹介が必要かどうかの判断をさせていただく場合がございます。

2:手術日

手術当日は予約時間の10分前までにご来院ください。

手術前の食事は消化の良いものを軽めにとる程度にしておいてください。(予約時間が午前の場合は朝食、午後の場合は昼食)

服薬については、初診日の説明時に指示がなければ普段通りで構いません。

手術室にご案内し、血圧測定等体調チェックの後に手術開始となります。

皮膚腫瘍摘出術の場合は必要に応じて病理検査を行います。

術後は注意事項を良く守ってお過ごしください。

3:手術後

手術翌日からシャワーは可能ですが、運動と湯船の入浴は抜糸まで避けて頂きます。

抜糸までは予め処方した軟膏を用いて、ご自身で創部の処置を行っていただきます。

ご自身での処置が不安な方は通院での処置も可能ですのでご相談ください。

4:手術後の再診

手術の内容により異なりますが、通常約1-2週間程度で抜糸を行います。さらにもう1-2週間後くらいに受診して頂き、病理組織検査の結果説明と創部の経過観察を行います。

病理組織検査結果、創部の経過が問題なければ終診となります。
その他、気になることがありましたらいつでもご受診ください。

治療費について

通常の皮膚腫瘍切除術や粉瘤のくりぬき法などは保険適応となります。悪性の有無を調べたり、確定診断を得るために行う病理検査も保険適応になります。治療部位や大きさ、深さにより治療費が異なります。一般的なほくろや粉瘤等の皮膚のできものの治療費につきましては下記をご参照ください。

<保険料3割負担の方の場合>
※サイズは腫瘍の長径もしくは手術時の切開線いずれか大きな方で算定

腫瘍が露出部以外(半袖半ズボンで隠れる部位)の場合     
直径3cm未満     3,840円

直径3cm以上6cm未満   9,690円
腫瘍が露出部(半袖半ズボンで隠れない部位)の場合         
直径2cm未満     4,980円

直径2cm以上4cm未満   11,010円

※腫瘍の部位や種類、使用する器具等によっては治療費が上記目安と異なる場合がございます。

・ほかに診察料・処方箋料等約500円、病理検査料約3,000円が別途かかります。

・初診時(術前診察)では、診察料と血液検査料がかかります。

ラジオ波メスによるほくろ・いぼの焼灼法につきましては自費診療となります。

詳しくは料金表をご確認ください。

よくある質問

初診日にすぐ手術を受けられますか?

原則として初診日当日の手術は行っておりません。

初診日は問診・診察を行った上で医師により手術適応の判断をさせていただきます。手術をする方針となった場合、当日に術前血液検査を行い、別日で手術を行います。

手術の痛みはありますか?

手術前に行う局所麻酔の注射による痛みがあります。当院では、注射の痛みがなるべく少なく済むよう工夫しています。麻酔が効いてしまえば手術中は基本的には痛みはありませんので、手術中にリラックスして眠ってしまう方もおられます。もしも手術中に痛みがあれば適宜麻酔薬を追加いたしますのでご安心ください。

※強い炎症を伴う粉瘤などの場合は、炎症自体の痛みが強く麻酔薬の効果が出にくい場合があります。

術後は痛みますか?

小さなできもの切除の場合は、術後の痛みをあまり感じない方が多いです。やや大きい腫瘍を切除した場合なども痛み止めの飲み薬を処方いたしますので、術後の注意事項を守って安静にお過ごしいただければ、痛みでつらい思いをすることはほとんどありません。

傷跡は残りますか?

形成外科、皮膚外科の技術を用いてできる限り傷跡が目立ちにくい方法で縫合いたしますが、皮膚を切って縫合をするため、どれだけ丁寧に縫合しようとも必ず線状の傷跡が残ります。

また、最終的には目立たなくなる傷も、術後数か月間は赤みや硬さが出る時期があるのが一般的で、手術部位や体質により傷の治り方も変わります。術後の注意事項を良く確認してお過ごしください。

入浴はいつから可能ですか?

シャワー浴に関しては、創部も含めて手術翌日から可能です。その際、石鹸やボディソープを用いて創部をシャワー洗浄していただきます。

湯船につかっての入浴は抜糸後から可能となります。

運動はいつから可能ですか?

手術の内容や部位によりますが、通常手術当日からお買い物などの日常生活は普段通りで構いません。

激しい運動や部活動などについては抜糸までの1-2週間程度はお控えください。

抜糸のときに痛みはありますか?

抜糸時に髪をつんつんと引っ張られるようなチクチク感がある場合がありますが、強い痛みを感じることはありません。

妊娠中や授乳中でも手術を受けられますか?

緊急性がない限りは妊娠中や授乳中の方の手術治療はお控えいただいております。